No.784
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ゆるゆるアトリエ
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No.784
2021〜22年で連載していた漫画『西風の姫冠』の振り返り記事です。
あまり描ききったものについて後から語るのが上手じゃないんですけど、なんかもうそろそろ時効かなと思うのでやってみます。
秋の夜長に完結済み漫画などいかがでしょうか。
◆春の章
生まれて初めて完成させられた漫画作品です。
何もかもはじめてすぎて絵もブレブレだし描いていた当時の内容への不安感もやばかったのですが完成させることができました。金と時間使って講座受けたからです(ありがとうございました)。
振り返ると、春の内容はほぼ出会いだけなのであんまり書くことありませんね。
プリマヴェーラとナイクのこの話は描く5年前くらいにはうっすらと構想はあって、その頃はゲームで作りたいなと思ってたんですが、その方向の適正があまりにないのでこうなりました。その頃のナイクはまだ愛想があったんですが……。
西風の姫冠全体のテーマとしては「人生を選択する自由」とか「血統という呪いからの解放」とかになるのかなとは思います。
片想いする姫と塩対応で気難しい騎士の主従の話と言えばそれまでではあるんですけどね。恋が結実するかどうかは私にとっては全く主題ではないので(狂気的片想い派)、心を同じとしなくても信頼を築ける、お互いの尊重、みたいなところを重視しています。
pixivで取り上げられたせいで思っていたよりも100倍くらい反応があって、まあおかげで続きのやる気にも繋がったのですが、びびってもいました。というかいいんかな、児童虐待っぽい描写とかもあるんですけど。
ともあれ、ところどころ未熟で恥ずかしいところもありますが、すれ違いながらも協力する姫と騎士ふたりのスタートとしてはいい滑り出しになったと思います。
・プリマヴェーラ
作者の大好きな政治の道を選択した少年少女キャラクターです。プリマヴェーラはこれを自分で選択したというところが特に重要で、母親は王妃だけど王との子ではなく、国のために生きる必要はないんですけど、革命のために自ら王妃の子である立場を利用して玉座に座ります。
意思強くしたたかだけれど、少女らしい面もあり、恋に落ちてバグります。でも私のエピソード削り癖のせいで本編であんまりバグらせることができなかった。
ナイクの顔がよいことを強調させる意味もあり、にきびやクマの多い自分の容姿をちょっと気にしています。作者がかわいくない女子が好きというのも多大にあります。そのかわり衣装はものすごくかわいさに振っている。らくがきや絵で主従ふたりで2年で100着近くお着がえしました。姫という属性のおかげで白タイツ履かせ放題!!!
・ナイク
顔しかよくない王子。悪い親のせいで命令しかきかないけどその命令が気に食わんやつやったら好感度がガンガン下がるというギャルゲーでお前みたいなのいたらキレるよみたいな性格をしています。育ちがかわいそうなのに、性格のせいで全然悲壮感がない。とはいえ、この性格の悪さもあまり上手に取り入れられはしてないかな……力及ばず。本当はもっと後で王子であることを明かすつもりだったのですが、タイミング的に夏でいいじゃんと2話目に。
アホ毛とインテークの今のデザインになったのは結構最近で、インテークは連載中にどんどんでかくなっていきました。体格は181cm逆三角形男なんですが、微妙に声変わりしきれておらず、男としては高い声をしている、という裏設定。
◆春よ征け、剣と杖とを携えて
描いたのは秋の直後ですが時系列的にはここ。イベント併せの描き下ろし作品紹介漫画みたいなものなので、特に読まなくてもいいけど、読むとちょっとだけ冬でいい思いをします。
◆夏の章前編 ◆後編
なんかアホみたいな速度で出せた続きです。とはいえ、春〜秋の期間はゲームもしてなければ漫画すら読んでないので、集中力ということになる。
絵が安定してきて、特に序盤の黒ベタの入り具合がお気に入りです。物語は騎士団の砦で進み、四季の国の事情が明らかになります。
セシュヘースおじさんとかいう非常に作者の癖のおじさんが出てきたり、その息子(これも非常に癖)が出てきたりします。ナイクが主人公なのになんか出張りすぎてる。師弟関係親子関係なども加わり複雑になり作者の脳もパンク。でもみんな好きです(敵役のセッカちゃんもポンコツでかわいいと思っています)。
2話目にして前後編に分けたのですが、これはネーム切った時にあまりに長くなるから途中で分けて細切れにして上げよう……と思ったからです。冬というもっと長いやつが後に控えていましたが。
ナイクはこの話でとりあえず幼児から少年くらいまで(精神面の)成長をして、続く秋の話で姫を支えるわけなんですね。
・セシュヘース
若い頃に妻を亡くしていて息子のひとりも亡くしていて飄々としつつも大義や目的のために手段を選ばない老兵、もうなんか書くだけ無理が連なっちゃう。酒もタバコも本来しないけど妻のことを懐かしむ意味でだけで嗜んでいる(公式設定)。こういうずるいおじさんおばさんがね、大好きですね。
本当は撃たれるシーンで名誉の戦死を遂げる予定だったのに、好きすぎて生き残っちゃった。まあセッカちゃんみたいなポンコツにやられたら英雄の名折れというものだし……。
・レイ
真面目で愚直で一人称が自分の軍人で鈍感で彼女もいたことのない魔法剣士、だめだ……趣味の塊……。敵のようで味方、みたいな立ち位置が好きで、レイの第一印象が後(冬)にいくほどよくなっていくといいなと思いながら描いていました。レイもセシュヘースも、戦争をしていたとはいえ個人的な木枯の国への恨みつらみは持っておらず、レイはギルバートと趣味の話で仲良くなります。緑とオレンジの配色が結構好きなんですが、それをうまく使えたかなと思います。
・フランボワーズ
夏で出てきたときはモブだったのにおまけ漫画で描くうちにどんどん好きになってきて出番も増えてしまって。『遺された炎』でこれ誰?って思わせてしまってすみません。あとなんか知らんうちにレイと結婚もしててすみません。実る片想いも結構好きです。この作者いつも女子に極太の眉毛と三白眼とでかめの鼻を搭載してるな。
◆旱星
初めて同人誌おまけ漫画に挑戦した話。セシュヘースとレイの後日談です。
◆ixia
時系列的にはここなんですが、秋の章の後に描いた話で、秋の章を読んだ後がおすすめの話です。プリマヴェーラと母の話。
◆秋の章
和平交渉のために敵国木枯の国に出向く主従、その前に死んだはずの先王が立ちはだかる、の話です。プリマヴェーラの恋心をメインに描いたからか、春の次に反応がよかった。そして先王様のウケもすごくよかった。こういう理不尽な悪役がだ〜いすき。
ギルバートとナターシャは5年前の最初の構想の時からライバルとして設定していたキャラクターで、恋人関係だったりとか色々対比になっています。本当は主従同士で模擬戦とかをする流れがあったんですが、いや最初から話を通した方がわかりやすいな……と削られてしまった。
秋の作画的なテーマとしては、とにかく画面が空いたら花を散らす! でした。今描いてる話では主人公が男なので安易に花を散らすことができず、困っています。見開きの絵をとても頑張りました。
・ギルバート
王様のムダ毛を生やしているとき、生の実感を感じます。本人的には金属に引っかかって痛いので剃りたいんだけどナターシャと家臣に止められている。西風一軟弱なフィジカルを持ちます。この見た目で。王様のキャラデザ、裸の王様が当然モチーフにあるんですが、配色やパーツのバランス感がすごく、何か一つを損なうと途端に別人になるのですごくお気に入りです。
・ナターシャ
ダブルバックラー女戦士(趣味)です。すごい格好してるけどあっけらかんとした性格のせいであんまりセクシーに感じないところも趣味です。まあただの露出狂とも言えるんですけど……。めちゃくちゃ愛に生きていると見せかけて、報いがあるかどうかを価値基準としているので、見返りを用意できる王様はすごいねという話。
◆言の葉
ギルバートとナターシャのバックグラウンドをちょっと出しつつ、修行編です。
◆遺された炎
冬にレイが参戦するのがぽっと出になってしまうのを防ぐ、のと、木枯の国って敵国じゃなかったっけ? の疑問を少しでもほぐすための話です。レイの兄トゥオーノも結構好きなキャラクターなんですけど死んでる。
◆冬の章
決戦。一番難航しました。というのもバトルシーンしかないからです。描き始めるまでに既に数ヶ月かかっており、こんなん描けるわけないよお〜というウダウダタイムが長かったことがわかります。
バトルシーンばかりですけど、ひとつひとつのシーンで展開がちゃんと変化するように気をつけました。時間かけたので、ちゃんと描けたと思います。あとこの話(正確にはixia)からペン入れのブラシを変えてて、印刷した時の映えが超上がってて興奮しました。
読後感がいいって言ってもらえて嬉しかった〜。そうそうどの話でも感想をいただけてとてもありがたかったのです。フィードバックがないと次はどこを頑張ればいいのかわからないし……。
・イヴェール
またしても属性盛り盛りなんですが、享年38歳身体16歳横暴傲慢短パン大剣装備先王様です。だめだ〜。絶対王政の王様だから……絶対領域だよね? じゃないんだよな。実はキャラデザは結構前から存在だけはしてて、2020年にも一度描いています。めちゃくちゃ顔がよすぎるキャラクターなのですが、冬を描き切った途端に満足いく顔で描けなくなってしまい、一番いい顔は原稿の中という大変ライブ感のある感じです。(肉体は復活してるけど法律的に)死んでますけどね。
・セッカ
レイくんのリベンジマッチに呼び出された雪エルフ。呪術師としてはかなり優秀なんですが、呪術は直接戦闘向きではない技能で、戦うという道を取った時点で結構不利です。エルフにしては若く、西風では失敗が続いていますね。のうのうと生き残っていますので、信仰圏本編でもちゃんと出てきます。この世界、エルフも組織に入って黒スーツ着てスパイ活動しなきゃいけないので、純粋なエルフスキーの方にはなんか申し訳ない。冬のセッカちゃん登場シーンのふとももが神に描けています。
◆越冬花芽
冬のおまけ漫画です。実質春風までの補足漫画ですね。短いながらオールキャラ。
◆春風の章
エピローグです。もうこの段階までくると描きたいところを描くだけなので、3日くらいでネームを終わらせ、作画も1ヶ月かけず駆け抜けました。
本当はもうちょっと補足を入れるべきだとも思うのですが、読み返すと今になってもまだなんか満足感があるばかりで足りないところがわからない。全てを知っている作者である私と何も知らない読者の私で分裂して講評をしたいところです。
・プリマヴェーラ(18歳)
少女政治家となった元姫君です。王政脱却を掲げて民主制になったので、名義的王族のプリマヴェーラは数年すると政治に参加できなくなりますが、民間の教育機関を立ち上げる計画をしているので、その後のビジョンもバッチリ。
ずっと恋をしてていいと言われたので、これからもずっと恋をしています。
・ナイク(22歳)
変わらずプリマヴェーラに仕えていますが、密かに王家の姓を継ぎ様々な後仕舞いに名義を貸しています。この名前を自分の代で終わらせるという決意。勤続一年祝いにセシュヘースから白馬をもらい、名実ともに白馬の王子となる。ただし性格は王子ではない。
姫の片想いを公認し、ずかずかとプライベートスペースにも立ち入るようになりました。最悪。
2年後、本編と同じ時間軸の主従の衣装もこだわりポイントです。以前のお互いのテーマカラーを組み込みつつ、白を基調にクリーンにまとめました。超絶かわいいと思います(強い思い込み)。
2年の連載期間でしたが、濃密でした。今になっても引きずるくらいには。
またこの主従が出てくる話を描くためにも、今やる話を頑張るとします。
ちなみに感想は過去作もいつでも募集しています。畳む